中田久美さんがバレーボール女子全日本の監督になられてもうじき1年が経とうとしています。全日本女子の監督になられてからの実績と評価はどうなのでしょうか?
そして試合中は喋らず、指示を出さないそうです。理由は何故なのでしょうか?
今回はその辺を探ってみます。
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中学生の時全日本入り
中田久美さんは1965年9月に東京で生まれ、中学入学後バレーボールを始めています。2年生から山田重雄の英才教育バレーボールチーム「LAエンジェルス」に入団します。そこで才能を開花させて、なんと史上最年少の15歳(中学3年生)で全日本代表に入ります。1980年の時です。同期になんとあのミュージシャン「尾崎豊」がいます。
中学卒業後は日立に入り、高校は通信制のNHK学園高校に通いました。ちゃんと勉強もしたのですね。凄いですね。
1981年から引退する1995年まで大怪我(1986年右膝前十字靭帯断裂)を乗り越えて様々な活躍をし、日本のセッターを変えた一人として大いに貢献しています。
1984年・ロス五輪で銅メダルを獲得、1992年バルセロナ五輪に出場し、日本女子バレーボール史上初となる3度目の五輪出場を果たしました。
中田久美バレーボール女子全日本監督の実績と評価は
実績
選手としての実績は素晴らしいものがあります。ではその引退後はどうでしょうか。
引退後の翌年1996年からは日立のアシスタントコーチに就任し、後進の指導や解説者、スポーツキャスター,マスコミなどで活躍します。
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2005年から2006年まで、日本バレーボール協会の強化委員を務めます。2008年からはイタリアプロリーグのコーチに就任、日本人女子としては初めて海外のバレーボールチームの指導者になりました。
2012年から久光製薬の監督になり、わずか就任1年目で女子チーム初となる3冠(天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権、Vプレミアリーグ、黒鷲旗全日本男女選抜大会)を達成します。
そして2016年10月からバレーボール女子全日本監督に就任しました。女性監督としては1982年に生沼スミエさんが就任してから実に35年ぶりのことです。
もうバレーボールに関わってから40年になります。これまでの様々な経験(勝つ喜び、負ける口惜しさ、怪我による苦しさなど)が全日本女子監督という重責でもやってくれるのではという期待が大きいですね。
全日本の監督になってからの実績です。
FIVBワールドグランプリ2017、この大会が中田久美監督率いる「火の鳥NIPPON」の初陣となります。対戦したのはセルビア・ブラジル・タイ・ドミニカ・オランダ・セルビア・中国・ロシアです。
結果は6勝3敗で12チーム中6位でした。2位から6位までは皆6勝3敗でしたが、勝ち点の差で惜しくも決勝ラウンドに進出できませんでした。しかしオランダ・セルビア・ブラジル・ロシアに勝ったことは大きかったです。
次に第19回アジア女子選手権大会ですが、日本は優勝しました。
そして現在、ワールドグランドチャンピオンズカップ2017が9月6日から行われており、韓国に勝ち、ロシアには惜敗しましたが、ブラジルには接戦をものにして、FIVBワールドグランプリ2017大会に続き、30年ぶりに連勝しました。
本日9月9日(土)19時からアメリカと戦います。
[追記]残念ながらフルセットの末惜敗しましたが、確実に力はついてきています。明日の中国戦では是非勝ってほしいと期待しています。
評価
これまでの実績として強豪ブラジルに6年ぶりに勝って、しかも30年ぶりに連勝したこと。またオランダにも勝ったことから、世界でも互角に戦えるという評価を得ています。
特にブラジル戦では正セッターの宮下選手が徹底的に分析・研究されていると知ると、大胆にも富永選手を起用し、相手チームを翻弄させて勝利に導いた選手起用など、これまでになかった采配を振るっています。
男性監督だとお互いに甘えが出がちなところを、女性監督だから厳しくできるのかもしれません。特に選手時代も自分に厳しくやってきた実績・経験から選手も認めざるを得ず、不満に思うこともありません。
勝つためにはどうしたら良いかも経験しているし、周りの事とか一斉そのことしか考えません。選手に遠慮することなど当然ありません。そのことがチーム内に浸透していて、チーム全員で勝利をつかむ、そんな姿を感じます。
木村沙織が抜けてどうなるかなと心配しましたが、全員で大きな力を生み出すそんなチームを作っていると高評価だと思います。
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試合中に喋らず指示を出さない理由
中田久美監督は、これまでどの監督でもしてきたように、試合中に席を立ってコートに近づいて大声で指示を出したり、一喜一憂するということがありません。どのような場面でもどっかり席に座って落ち着いています。この姿に選手は安心感を感じます。
そしてタイムアウトの時にも選手に声を掛けません。なぜなら考える選手になって欲しいからだそうです。
考えるのは練習中で、インプレー時には選手の判断でプレーしなければならないからです。
タイムアウト時にはアナライザーからのデータをもとに、アクバッシコーチが毎回指示を出しています。
とにかく選手を信じ切って任せる。それに選手が応えようと必死になってプレーする。そんな関係がチームを強くしている、そう思えます。
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まとめ
- バレーボール女子全日本監督になられて国際試合では、FIVBワールドグランプリ2017・第19回アジア女子選手権大会・ワールドグランドチャンピオンズカップ2017では好成績を収めています。特に強豪ブラジルに30年ぶりに連勝するなどの実績を上げています。
- 女子全日本監督としての評価は選手の采配など大胆で、勝つことに厳しく、どの選手も信頼していることからチームを一つにすることが出来ると高評価です。
- 試合中に喋らず指示を出さないのはプレー中は選手が自分の判断でプレーするからで、タイムアウト時にデータをもとに指示を出すのはアクバッシュコーチの役割で監督は動かず、どっしりと構えることでチームをいつも落ち着かせているためです。
とにかく2020年・東京五輪で伝説に残るチームをつくり上げてくれると期待しています。金メダルを獲得することを日本中が期待しています。
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