テニスの錦織圭選手(27歳)が右手首の怪我のために今季の残り試合を全て欠場することになりました。一時は世界ランク4位までいき、2014年の全米オープンでは準優勝し、2016年のリオ五輪では銅メダルを手にしました。
そして近くグランドスラムでの優勝が期待されていました。
しかし、五輪後は不調で最近は世界ランキング9位にまで下がり、今後の試合欠場で10位になり、ヘタしたら今後20位くらいまで下がってしまうのではと心配します。
今後、グランドスラムで優勝するには「心技体」の何が必要か?そしてそのために世界ランキング最高位にこだわる必要があるのか今回はそのあたりを探ってみます。
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Contents
錦織圭がグランドスラムで優勝 するためには
グランドスラムとは
国際テニス連盟が定めた4大大会
- 全豪オープン メルボルンで1月に開催される ハードコート
- 全仏オープン パリで5月から6月にかけて開催される クレーコート
- ウィンブルドン ロンドンで6月から7月にかけて開催される 芝コート
- 全米オープン ニューヨークで8月から9月にかけて開催される ハードコート
錦織圭選手が全米オープンで2014年に準優勝しました。あと1歩のところでした。優勝するためには何が必要なのでしょうか?「心技体」の面から探っていきます。
まず「心」です。
これはイメージトレーンイングなどで鍛えればある程度は強くなるとは思います。マイケル・チャンコーチが2013年12月から指導を始めました。「どんなに格上の選手が相手でも勝つのは自分だ」と信じて戦う<勝者のメンタリティー>を教えてくれました。
これにより錦織圭選手は2014年世界ランキングベスト10入りを果たし、ベスト4まで駆け上がりました。
しかし、ここから更に上のベスト3の壁が高く立ちはだかります。この壁を破るにはやはり経験しかないと思います。どんなに自分に「勝つのは自分だと」言い聞かせても、それを無理やり思い込むのと自然と思えるのとは大きく違うからです。
かってマレーがグランドスラムで勝ったのは、実に5度も決勝戦で戦って4度の準優勝を経て5回目の決勝戦でやっと勝ちました。ベスト4は6回を数えます。
このように勝つには相当にハードな訳です。「心=メンタル」が強い、弱いの議論ではなく他の優勝している選手も皆このような環境でいるわけです。やはりハードな経験が必要な訳です。
錦織圭選手が全米オープンで準優勝を1回したくらいではまだまだ、優勝するための経験としては少ないのです。
次に「技」です。
錦織圭選手はトップの選手に比べてサーブは得意とは言えません。サーブは身長が高いほうが有利で錦織圭選手は身長が178cmでトップの選手はほとんどが185cm以上ですから、これは仕方がないと言えます。
ラリーになれば錦織圭選手のショットは安定していますので、サーブはもちろん得意の方が良いですが、これを強くするのは限界があると思います。
問題は錦織圭選手の相手の1stサーブのリターン力です。1stサーブで決められてしまうか、相手にチャンスボールを返してしまう。これが弱いためにラリーに持ち込めない。ラリーになれば錦織圭選手は優位になることが出来ますが、その前にやられてしまう。
このことが顕著に表れたのが2016年のマレーとのリオ・オリンピック準決勝での試合です。
マレーの1stサーブが良くコートに入り、あまりミスなく、セカンドサーブはあまりありませんでした。どうやら、あまりコースを狙わなくても、1stを入れておけばリターンでミスする可能性が高い、リターンでやられることはほとんどない。
そう考えたマレーの戦略にやられてしまったのです。フェデラー・ナダル・ジョコビッチとの対戦でもこのような傾向が伺えます。
今後、錦織圭選手がグランドスラムで優勝するにはまずこの1stサーブのリターン力を上げることが必要だと思います。
そして最後は「体」です。
先ほども述べましたが、身長が他のトップ選手と比べて低いのは仕方がありません。それでもよくやっているのではと思います。優勝するためにはスタミナと怪我をしない体が必要です。
スタミナを多く維持するには練習はもちろん食事や睡眠、リラックスする時間などたくさんあります。もうこれは錦織圭選手くらいになればチームで対応しているでしょう。
あとは試合で格下選手に楽に勝つことです。ここでエネルギーを使ってしまうのは無駄に思えます。たまに格下選手にフルセットで辛勝するといったことがありますが、こういうのは無くしたほうが良いですね。
そして怪我です。もうこれはテニスプレーヤーには付き物です。特に錦織圭選手は身長が低いことで全身でプレーしますので、怪我が多くなる可能性が高いです。
試合時間をできるだけ短くすることで怪我のリスクを減らすことになると思います。あとは試合するコートの種類です。ハードコート・芝コート・クレーコートと大きくはこの3種類です。
コートによって体が受ける負担が違います。そのあたりの対応も考えていく必要があります。
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世界ランキング最高位にこだわる必要はある?
錦織選手は世界ランキング最高は4位です。もちろん世界ランキング1位を取ってほしいという希望はファンの間ではあります。しかし、そこにばかりこだわってしまうあまりにグランドスラムに勝てないとしたらどうでしょうか?
テニスの試合は大小入れると多くの試合に出場しないといけません。出場しないと世界ランキングが下がってしまいます。
世界ランキングが下がってしまうと、試合でのシード権が無くなり、大会で試合数が増えるなど、また早い段階で強い選手と当たってしまうというリスクがあります。
しかし、世界ランキングを優先するあまり、出場試合数が増えてしまうとスタミナの問題や怪我のリスクが高まるということもあります。
特に錦織圭選手が勝てない理由にスタミナと怪我の問題があるとすると、ランキングにこだわらずにグランドスラムの大会に照準を当てて取り組んだ方が優勝する確率は高まるような気がします。
参考記事 ↓
まとめ
錦織圭選手がグランドスラムで勝つためには「心技体」の面で次のようなことが必要です。
- 心・・・勝者のメンタリティー=勝つのは自分だ。そしてハードな経験。
- 技・・・1stサーブのリターン力を上げる。
- 体・・・身長は仕方ない。スタミナと怪我をしない体づくり。
この「心技体」が出来れば必ず、グランドスラムで勝つことは出来ると思います。錦織圭選手が達成できないとあと何十年かは日本人選手が達成できない気がします。
世界ランキングは最高で4位にいきました。しかしこのことにこだわれば試合に出続けなければなりません。これはスタミナや怪我のリスクが大きいです。グランドスラムに勝つにはランキングにこだわらず、この試合に照準を合わせて取り組んだ方が、勝つ可能性は高いと思います。
これからも応援します。頑張れ錦織圭選手。
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