高血圧が健康に及ぼす影響は大きく、なかでも脳梗塞や脳卒中にもつながり、気を付けている人は多いと思います。
ところが高血圧の人はもちろん正常な血圧の人にも発生する「血圧サージ」というものがあるのをご存知でしょうか。血圧サージがあると気づかないうちに脳卒中や心臓、いわゆる循環器の病気になるリスクが高まると言います。
こういう循環器系の病気はときに命に直結しますから大変恐ろしいです。
まず、血圧サージとはどういうものか、血圧サージの恐ろしさ、自分が血圧サージである可能性のチェック、症状、予防と対策、これらを順番に見ていこうと思います。
実はつい数日前、病院で血圧を測るとなんと196-106というとんでもない値が出ました。その実体験も踏まえてみていきたいと思います
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Contents
血圧サージとは
血圧サージとは普通の状態から急激に血圧が上がることを言います。
血圧の正常な人でもある程度の血圧の変動はありますが、血圧サージの場合はまるで高波(サージ)のような変動をしているのです。

青が正常、紫が高血圧の血圧変動。赤と黄色で示されているのが血圧サージの血圧変動。正常な変動と比較すると、朝に急激に上がりすぎたり、夜になっても下がらなかったりする(作成:NHK)
このような急激な血圧の変動の場合、血管に負荷がかかり、命に関わる病気のリスクが高まることが分かってきました。血管内部を流れていた血が、ある時急にいつもの1.5倍や2倍もの圧力がかかると血管壁が耐え切れず破裂したりするのです。
恐ろしい血圧サージですが、これは高血圧に人はもちろん、正常血圧の人にも起こるといわれています。
血圧サージの恐ろしさ
高血圧の人は正常な人の1.4倍ほど脳卒中や心臓病などの病気になりやすいです。しかし日中の血圧が正常でも朝は高い「血圧サージが疑われる人」の場合、リスクは約2.5倍まで上昇。さらに「高血圧でかつ血圧サージが疑われる人」の場合、リスクは4倍近くまで上がります。
そして脳卒中や心臓病というのは命に直結する場合も多いのです。
また血圧サージは健康診断で正常と判断された人にも起こるのです。
血圧サージのチェック法
帝京大学医学部の大久保孝義教授の協力を得て、自分で血圧サージなどのリスクを簡易的に調べることができますチェックテストがありますのでまずはチェックしてみてください。
実はこのチェックで私はリスク低の診断でした。タバコもお酒も一切しませんからね。でも私は間違いなく血圧サージなのでこのチェックだけで安心するのは少し危ないかもしれません。
もっと的確にチェック、判断するとなったらここはやはり血圧の測定をしましょう。
- 朝、目覚めた後にトイレを済ませ、
- 起床後1時間以内に血圧を2回測り、その平均値を記録する。(2回でなく、1回でもいいです)
- 血圧に問題ない人の場合ー最高(収縮期血圧)135mmHg以上、最低(拡張期血圧)85mmHgをたびたび超えるようならリスクがある
- 高血圧と診断されている人の場合ー同様の計測方法で5日間続けて血圧を測定し、最も高い値と低い値の差が20mmHg以上あるようなら注意(収縮期血圧の高い日と低い日の差が20mmHg以上ということです)
朝は基本的に血圧が高くなりますが、まずは起きてすぐに血圧を測り、自分の数値を知るという事ですね。
私の場合24日に病院で196-106という異常値を出した翌日25日から計測を始めたのですが、四日間の最高血圧が160-144-153-154と高低差16でぎりぎりですね。
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血圧サージの症状
もともと高血圧にはこれといった症状がありません。頭が痛い、重いなどという症状がありますが、風邪や寝不足、肩こりなどでもこういった症状があるため血圧サージの症状として特定することはできません。
数日前の最高血圧196だった時の様子を書きますと、
- 数日前から寝る時に頭が重かった。日中は普通。
- 当日(最高血圧196の日)は朝から頭が重かった。
たったこれだけなんですよ。風邪気味かなあ、くらいに考えていました。血圧サージ独特の症状はないと言えます。
その日は無呼吸症候群の検査のために片道1時間のところにある専門病院に来ていました。
白衣高血圧(はくいこうけつあつ)といって病院で計測すると血圧が高くなるタイプではあるのですが、それにしても高すぎです。また気圧の影響もあるとのこと、確かに22日、23日は超大型台風が近畿を通過しましたが、24日は晴れましたし・・・時間も起床後すぐではなく、昼前でした。
ただもともと血圧は高めで10kgの減量に成功するまでは降圧剤を飲んでいた時期もあります。
それでも8月末の健康診断では血圧は124-70といたって正常だったのですが。それなのに196-106はまさに血圧サージということですね。
【追記】29日朝方3時頃トイレに行った時、どうも歩くのが左に傾き、強い違和感を覚えたので血圧を3回測ったところ160台が2回、180台が1回でした。救急車を呼ぼうかと迷い、消防士と看護師と電話で話したところ、痺れ、呂律が回らない、顔が歪む、手を高く上げていられないなどの症状はなく、まっすぐ歩けるようになったのでそのまま休むことにしましたが、これは血圧サージによる脳出血などの予兆かもしれません。
血圧サージの予防・対策は
これは高血圧サージというよりは高血圧予防という事にもなりますが、
- 酒飲
- 塩分の多い食事
- 喫煙
- 不眠
- ストレスなどを避ける
その上で
- 体を締め付けないーーきついベルトやズボン、スカートなどですね。血圧を測る時は腕をきゅっと締めるのであれと同じことを常にしないということです。
- 体を温めるーー暖かい場所から寒い場所へ行くとこれもまた血圧が上がります。このごろは夏でも冷房が効きすぎて寒いくらいのところもあります。ここで素足や腕などを出していると思った以上に体は冷えているのです。
- 太りすぎないーー血管は体中にあり、その中を血液が巡っています。太るという事は、余分についた脂肪の中にも血管がありその中を血液が流れるには普通以上の圧力が必要になるという事です。
- 適度の有酸素運動をするーー代表的で手軽な有酸素運動は歩くことです。有酸素運動をすることで心房性ナトリウム利尿ペプチドと呼ばれるホルモンが分泌され、腎臓にある余分なナトリウムを尿に排出することで拡張作用をもたらし、血圧を下げます。
簡単に言うと
- 服は楽に
- 体を暖めて
- 太らないで
- 歩け
ですね。
29日の番組では
測る(血圧を)
握る(番組内ではタオルを)
この2つを効果の高い血圧サージ対策として勧めていました。
私の場合
実は思い当たることがあり、今回確信したのはスマホやパソコンです。私はいわゆるネットサーフィン、いつまでもダラダラとネットを見続けることがしょっちゅうあります。好きなブログだったり、ショッピングだったり。3時間ほどはあっという間にみています。テレビを見ることがほとんどなく、かわりにネットを見るともいえます。
それが寝るギリギリまで続くと脳がズーンとすることがあります。交感神経が刺激されて休めないということがわかりました。
そしてそれが血圧サージを引き起こすキッカケになっていることに強く納得しました。
まとめ
- 血圧サージは急激な血圧の変化をいう。
- 血圧サージの恐ろしさは脳卒中や心臓病などの病気の危険性が血圧が正常の人では約2.5倍まで上昇。さらに高血圧の人の場合、リスクは4倍近くまで上がる。
- 血圧サージのチェック法はこちらのチェックテストかまたは毎朝の血圧測定をする。
- 血圧サージの症状は特にない。
- 血圧サージの予防・対策としては酒飲・塩分の多い食事・喫煙・不眠・ストレスなどを避ける。その上で服は楽に・体を暖めて・太らないで・歩こう
- 測る(血圧を)握る(タオルなど)は対策としてとても効果が高い。
無呼吸症候群であることもさらに血圧サージを引き起こす要因となるようです。血圧チェックをしっかりして血圧サージを避けなければなりませんね。
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