2015年末に、広島東洋カープからポスティングシステムを利用して、MLBアメリカ・メジャーリーグの「ロサンゼルス・ドジャース」に移籍したマエケンこと前田健太投手、日本ではもう敵なしという感じでした。

引用元:http://naruheso-news.com/2015/11/12/post-614/
メジャー1年目の2016年は16勝11敗防御率3,48という好成績を残しました。
当初は5年契約・総額8000万ドル(約90億円)で、1年あたり1600万ドル(約18億円)くらいの契約内容になるのではと予想されていました。
しかし実際は、ドジャースとの契約内容は年棒に基本契約+出来高契約のこれまでにあまり例のない契約をされて入団しました。どのような契約内容だったのか。何故そうなったのか気になります。
また最新の海外の反応や成績が気になります。調べてみましたのでご紹介します。
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Contents
前田健太のドジャースとの年棒・出来高の契約内容
契約内容
前田健太選手のドジャースとの契約内容はこれまでの常識を覆す内容となりました。MLBでも異例となる契約内容にMLB選手会にとっては迷惑になる契約内容となっています。
MLB選手会は世界一の労組とも言われ、選手にとって不利な契約内容を最も嫌います。今回の前田健太選手の契約内容を見てみますと「基本契約」+「出来高契約」になっており、「基本契約の年棒」がかなり低く抑えられており、「出来高契約の年棒」が高く設定されています。
単純に言えば活躍すれば年棒は高くなりますが、活躍できなければ年棒は低くなるというものです。支払う側の球団にとっては有利で、リスクは低くできます。
一方選手側にとっては怪我や不調で活躍できなければ年棒は稼げないという仕組みで選手側にとっては大きなリスクと言わざるを得ません。
この仕組みが横行するのをMLB選手会は懸念をするのです。
ではなぜ、このような契約内容に前田健太選手がなってしまったかというと、丁度前田選手がポスティングシステムで大リーグ入りを果たそうとした年は、若手の有望な投手が多かったこと。
そして前田健太選手が「メディカルチェック」と言われる健康診断を受けた結果、「右肘にイレギュラーな部分」が発見されたことで怪我のリスクが近い将来発生する可能性が出てしまった。
この情報が各球団に知れ渡ったことによって前田健太選手獲得に積極的だった球団(レンジャーズ、ジャイアンツ、アストロズ、ダイヤモンドバックス)が少なくなり、ドジャーズにある意味買いたたかれてしまいました。
基本契約
- 年俸は300万ドル(3億6000万円)。
- 8年総額で2400万ドル(28億8000万円)。(1ドル=120円で換算)
もし、出来高払いが無ければこれで終わってしまいます。この金額なら日本でも十分稼げる金額なのでわざわざアメリカに渡った意味はありません。
それから基本契約の中に「オプトアウト」と言って途中契約解約条項が盛り込まれておらず、選手側からは契約破棄を申し入れることは出来ずに、ヘタをすると奴隷契約みたいな面もあるのではとファンからは心配の声も上がっています。
こんな契約内容にも係わらず、ドジャース行きを決断した前田健太選手はよほどメジャーに行きたいという希望が強かったのか、あるいは活躍してインセンティブ(出来高)を稼ぐ自信があったのだと思います。では「出来高契約」について見てみましょう。
出来高契約(インセンティブ)
開幕ローテーション入りと投球回数(イニングピッチ)と先発回数の3種類あります。
<開幕ローテーション入り>
開幕にローテーションに入るともらえます。開幕にローテーションに入る、入らないではチームへの貢献度は異なります。入る方が高いのは理解できます。入ればその年に15万ドル(1800万円)支払われます。
A 総額では、15万ドル(1800万円)×8年=0~120万ドル(1・44億円)
<投球回(イニング)数>
まず、90回(イニング)投球達成すると25万ドル(3000万円)、総額では25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(2億4000万円)が支払われます。100回以上になると10回ごとに25万ドル(3000万円)が支払われます。
- 90回で 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 100回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 110回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 120回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 130回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 140回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 150回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 160回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 170回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 180回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 190回でさらに 25万ドル(3000万円)×8年=200万ドル(3000万円)
- 200回達成すると75万ドル(9000万円)×8年=600万ドル(7億2000万円)
B 合計すると0~2800万ドル(33・6億円)
<先発回数>
- 15先発 100万ドル(1・2億円)×8年 =800万ドル(9・6億円)
- 20先発でさらに 100万ドル(1・2億円)×8年=800万ドル(9・6億円)
- 25先発でさらに 150万ドル(1・8億円)×8年 =1200万ドル(14・4億円)
- 30先発でさらに 150万ドル(1・8億円)×8年 =1200万ドル(14・4億円)
- 32先発でさらに 150万ドル(1・8億円)×8年 =1200万ドル(14・4億円)
C 合計すると0~5200万ドル(62・4億円)
出来高(インセンティブ)の合計はA+B+C=0~8120万ドル(97億4400万円)となります。
基本契約を入れると出来高契約と合わせて8年間で最大で10520万ドル(126億2400万円)となります。
年間に換算すると1315万ドル(15億7800万円)となります。凄い金額になります。あくまでこれだけ活躍できればの話です。実際には厳しい数字です。
2016年メジャー1年目の年棒は基本額300万ドル+出来高890万ドル=1190万ドル(14億2800万円)となります。満額(15億7800万円)とはいかないまでも広島時代(約3億円)の約5倍つまり5年間分を1年間で稼いだことになります。やはりアメリカンドリームですね。

引用元:http://number.bunshun.jp/articles/-/827136
ちなみに田中将大はヤンキースと7年186億円(年間26億6000万円位)、ダルビッシュ有はレンジャーズと6年67億2000万円(11億2000万円)で契約しています。
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最新の海外の反応と成績は
- 日本では8年間で218試合(年間平均27試合)に登板して97勝67敗防御率2,39勝率は、591であった。
- メジャー1年目の2016年の成績は32試合に登板して16勝11敗防御率3,48勝率は、593であった。
- 最新のメジャー2年目の2017年は7月28日現在で18試合に登板して9勝4敗防御率は4,09勝率は、693である。
最新の登板では前田健太選手は7月25日(日本時間26日)に、本拠地でのツインズ戦で5回2失点と好投し、今季9勝目(4敗)を挙げました。
指にマメができた影響で故障者リスト(DL)入りしたマッカーシーの代役先発で、2度の大量失点機をいずれも最少失点で乗り切った右腕ですが、ロバーツ監督は打席で決めた2度の送りバントを勝利につながる攻撃と特に絶賛しています。
これで先発ローテへの復帰の可能性が出てきました。 とにかく先発試合数と投球回数が出来高でインセンティブが付きますので先発の試合数を増やすことと1回(イニング)でも多く投げることが年棒アップにつながります。
参考記事 ↓ ↓
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まとめ
- 前田健太選手のドジャースとの契約内容はこれまでとは異例の基本契約+出来高契約です。最大で8年間で10520万ドル(126億2400万円)、年間1315万ドル(15億7800万円になります。凄い金額ですが実際は厳しい数字です。
- メジャー1年目の2016年は基本給300万ドル+出来高890万ドル=1190万ドル(14億2800万円)となりました。
- 2016年の成績は32試合に登板して16勝11敗防御率3,48勝率は、593であった。ローテーションの2番手の投手としてチームの勝利に貢献して高い評価を得ました。
- 2017年は7月28日現在で18試合に登板して9勝4敗防御率は4,09勝率は、693である。先発ローテへ復帰の可能性が出てきました。
厳しいメジャーでの戦い、怪我無く、長く頑張ってほしいものです。
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